●特徴
・頚部の動脈部に動脈硬化の影響で狭窄を生じ、これが原因で血液の流れが滞る病気であり、プラークから血栓がはがれて脳内の血管が詰まり脳梗塞を起こすこともあります。
・日本人の食生活の変化に伴い、年々増加傾向です。
●症状
頚動脈狭窄だけでは全く症状がありませんが、脳への血液が不足した場合に ・上下肢が動きにくい ・力が入りにくい ・半身の感覚がおかしい ・呂律が回りにくい
・言葉が出にくい などの症状があらわれます。
●診断
ほとんどの場合、頚動脈エコーで評価いたします。エコーで観察できない部位についてはCT、MRI検査などの画像検査が行われます。 他にも血管内にカテーテルを挿入し、直接的に頸動脈狭窄を評価できる血管造影検査を行う場合もあります。
●治療
内科的治療として ・抗血小板剤(血液サラサラにする薬)を使用した薬物療法 ・高血圧・高脂血症・糖尿病・動脈硬化などの動脈硬化を進行させる危 険因子の治療
外科的治療として ・外科的に頸部を切開して行う頸動脈血栓内膜剥離術 ・大腿動脈より血管内にカテーテルを挿入して行われる頸動脈ステント留置術があります。
●予防と改善
・禁煙、禁酒、適度な運動、脂質・塩分を抑える、などの生活習慣の改善をしましょう。 ・定期的にエコー検査を行い、頸動脈の状態を把握しておきましょう。